タクシーの運転手は他の職業と違って個人の裁量に任されてる部分が大きいです。
道順も、接客態度も、縄張りも、自分で組み立てて、ピンチな時も自分で自分を守るしかないです。
今回は接客態度にスポットを当ててみます。
お客さんにご乗車頂き、行き先を聞いた後、ずっと黙って運転するドライバーもいれば饒舌に話すドライバーもいるでしょう。
どちらが正解というわけではありません。
というか、どちらも正解でしょう。
相手によりますから。
黙って運転してほしいお客もいれば、話し相手になってほしいお客さんだっています。
これを一瞬で見抜ぬくのがSSSのタクシードライバーの資格の一つです。
スマホを弄ってる場合は黙ってろというサインなので分かりやすいです。
そういうお客さんは黙って運転するだけなので、ある意味難易度は低いです。
話せるお客さんですね。
一人暮らしな高齢者のお客さんはこの傾向にありますが、この場合、聞き手にまわればいいので、実質、黙って運転するのと大差ないです。
そうじゃない場合の話せるお客さんが、ご乗車した場合に、十八番トークがあれば仕事がしやすいです。
SSSのドライバーならば、数多の十八番トークを用意しているでしょう。
一つだけでもいいので、十八番トークは用意しておきましょう。
何故ならチップ率が高まるからです。
そしてお客がお客様という上位の存在にクラスチェンジする場合が多いからです。
十八番トークなんて、そんなに面白いものでなくてもいいんです。
少しでも心動かされたエピソードがあれば、それを18回以上話せば、もう十八番です。
2つ前の記事の出来事も、既に20回以上話してるので十八番トークになりました。
この手の受難エピソードトークはチップ率が爆上がりなので、すっかり元を取り戻しました。
話す度に洗練されていき、今では「堺筋なんて100人に聞いたら120人は知ってると答えますよね」というくすぐりを入れたりしています。
そこで「100人超えてるやないかw」というツッコミするお客ならしめたものですハートをキャッチしてますプリティでキュアキュアといえるでしょう。
「タクシー運転手が行き先を聞くのは、散髪屋が髪型どうしますかと聞いてるのと同じでカットできない工程なんです」という切り込みもし始めましたが、未だに散髪とカットをかけてるというのに気づいてくれるお客はいません。
そこはスルーされますが、このエピソードトークの肝はそこじゃないんです。
「立場の弱い接客業に対して偉そうにする人が、たまにいます」
この台詞に繋げるためにしています。
これは客をお客様に進化させる魔法の言葉です。
そこからは、
「ストレス溜まって八つ当たりしたいの分かりますけど、可哀そうな人だとは思います」
「会社で無能な人ほど、そういう傾向にあるそうです」
「家庭がうまくいってないと、そうして八つ当たりするみたいです」
などなど、なんでもいいです。
接客業に偉そうな態度=ダサい
という空気になれば完成です。
共感してもらえれば、もうそれは丁寧に乗って頂けます。
私はそういう、接客業に対して偉そうな人じゃないからねと、態度で示して下さります。
こちらも、それに応えて丁寧な接客を心がけます。
それはとても優しい世界。
最後もありがとうございましたと気持ちよく降りていかれます。
こちらこそありがとうございますですよ!
それでは、またのご乗車お待ちしています!
嫌な客や嫌な運転手に遭遇した時の愚痴吐き所を設置しました!
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